つらい時こそ、笑いましょう 新作落語で世界を広げる【桂文枝】
辛い時、悲しい時、苦しい時、笑えることが一番大事だと思います。
ということで、今回紹介するのはオススメの落語。
落語と聞いて、難しそうだな、爺臭いな、と感じた人はいませんか。
そんなことは、全くないです。
私の中のイメージでは、落語とは、お笑い芸人のコントを一人複数役でやってるだけの違いで、笑いの質としては、落語の方が凄いと思います。
特に新作落語は面白いです。
昔読んだ本の中で、
江戸の落語は、江戸時代のダメな人の話。大正の落語は、大正時代のダメな人の話。
新作落語は、平成のダメな人の話。
というように、古典落語に比べて、笑いのネタが身近なものなので共感しやすいです。
例えば、
「近頃の中学生は、先生を舐めていて、教育が上手くいかない。そこで、学校の先生が舐められないように、ヤクザの真似事をして、言うことを聞かせようとする」
「よくテレビ番組でアイドルの波乱万丈の人生を紹介する番組。でも、ほとんどはアイドルの知らない事ばかり、裏側ではこんなテレビ局の筋書きがあった」
など、とても分かりやすい構成になってます。
以前書いた、落語の記事が意外と好評だったので、新作落語で面白い桂文枝さんを紹介しようと思います。
桂文枝さんの特徴としては、落語にしては珍しく効果音を多用していて(自分が知る限り唯一)、話を短くまとめていて、気軽に聞けるという点があります。
個人的に、テレビの露出が多い落語家さんは面白い人が多いと思います。
以前紹介した立川志の輔さんは「ためしてガッテン」をやってますし、桂文枝さんは「新婚さんいらっしゃい!」を始め色々な番組をやってます。
場数を踏んでるからなのか、テレビによく出てるひとはオススメです。
ということで、桂文枝さんの中でも、特に面白い3作品を紹介します。
題名や説明文を読んで、興味が出たものを聞いてみてください。
この3つがどれも面白くないなら、落語に向いてないと思います。
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ご対面は涙々のポタージュスープ
テレビ局の番組で、初恋談義というものを3回やったんですが、2回出た後に、テレビ局から「そろそろ新しい初恋ないですか」って言われまして、いい加減なもんですよ。
番組を盛り上げるために、勝手にアイドルの過去を波乱万丈に作り上げて、アイドルが動揺しますが、その後はどうなってしまうのか。
アイドル「そんなことがあったような・・・気もします」
仁義なき校争
近頃の中学生は、先生を舐めている。先生も弱くなってしまって、子供の脅しに登校拒否になってしまう先生までいる始末。
子供に舐められるわけにはいかん。校長の方針で、校長は組長、教頭は若頭、職員室は事務所と呼び、授業には黒の背広に、黒のカッターシャツ、サングラスをして行きなさい。
というお達しが出た。生徒と教師の仁義なき戦いの行方は?
「学校のガラスを35枚も割った生徒がいるがどんな生徒だ」
「普段は真面目な親孝行な生徒です」
「ガラスを割るような奴がか?」
「親の職業がガラス屋なんです」
源平の合戦の生中継
もし、源平合戦の時代にテレビの生中継があったらという、歴史ifもの。
テレビが源氏と平家のそれぞれの陣営に入り、状況を伝えつつ、合戦のボルテージを上げていきます。
また、那須与一が選ばれるまでの過程が、難航する話も面白いです。
「四国は屋島から、その熾烈な戦いを全国35局ネットで、完全独占生中継でお送りします。解説はお馴染み金田正一さんです」
【ハクメイとミコチ】第8回 おすすめの漫画【樫木祐人】
この作品は、ファンタジー好きには堪らない作品です。
一言で言うなら、大人向けの絵本とか童話とか、そういう作品です。
絵が恐ろしく緻密で、設定についてもコラムとかで、市場ができた理由や、キャラクターのその日の日記とかが書かれていて、驚くほどしっかりと世界観を作っています。
また、この作品(出版社?)が強気で、試し読みのサンプルがほとんどないのです。
童話みたいなファンタジーものは、当たり外れが激しいから、試し読みもなしでは、手を出しにくいかと思いますが、これは大当たりです。
内容としては、
身長9センチほどの小人の日常を描いたもので、出てくるキャラ全員がいい奴で、仕事を持ってて、「未知の外国の物語を聞いて、そこに旅行に行ってみたい!」と思わせるような感じで、良さを表現しづらいのですが、とにかく面白いです。
ドロドロした展開が無く、ストレスなく読むことができますし、現実でもありえそうな世界を堪能できます。
例えば、「銀河鉄道の夜」とか「ノルウェーの森」の良さを伝えたいときに、
「この作品は、この部分がどう良くて、展開がどうなることが素晴らしい」と言語化することの難しさに似ていて、
「とりあえず読んでみろ、読めばわかる」としかオススメしようが無い、歯がゆさを感じます。
世界観に関して、単行本のオマケで「コラム 足元の歩き方」という物が各話の後に出てきます。
例えば、第6話の終わりに、「アラビ積み木市場」の興りが書かれています。
そのまま引用すると、
このアラビ積み木市場は、元は3人の名士が建てた店から始まったと言われている。
漁師の気球丸、布団屋のウィリー、珈琲焙煎士のキュウカ。彼らはそれぞれ、穏やかで遠浅なアラビ湾の性質を生かした様々な海産物の獲得、干潟の泥を用いた綿花栽培法の確立、そして労働者に憩いの場を提供することで、街の発展に貢献した。
現在は、廃墟となっている中央広場跡地を中心に、人が人を呼ぶ形で積み重なったのが今日のアラビの原型である。今でも中央広場には、3人の銘が刻まれた石碑が安置されている。
尚、独特な積み重なった建築方法に関しては、3人の
「重ねればいくらでも店が建てられるよね」
という呑みの席の戯言から発生したと言われている。
とこんな感じで、本編では全然出てこない部分を作りこんでいて、ファンタジーなのにリアリティがあるという作品です。
一枚絵で面白さを表現するのが難しいですが、下の画像を見てロマンを感じた人にはオススメです。
また、1話の途中まで試し読みできるサイトを見つけたので、読んでみてください。
できれば、立ち読みができる古本屋とかで、1冊読んでもらえば良さが伝わると思います。
【小林さんちのメイドラゴン】第7回 おすすめの漫画【クール教信者】
「旦那が何を言っているかわからない件」、「小森さんは断れない」がアニメ化されたクール教信者さんの作品。
この人の作品は、安定して面白いです。個人的には「チチチチ」も好きですが、エッチな内容なんで、こっちをオススメします。
仕事と孤独に疲れた小林(女)の家に、メイドに変身できるドラゴンが恩返しにやってくる、人外日常コメディーです。
「旦那が何を言っているかわからない件」が好きな人には結構オススメです。
ドラゴンと人間社会の習慣はこんなにも違う。ドラゴンの常識に振り回されたり、人間社会の常識を壮大に勘違いして、空回ったり。
内容としては、
独り身お疲れSEの小林は、酔っぱらって、山に行ったら、手負いのドラゴンを見つける。何故か意気投合し、行くあてのないドラゴンに「じゃ うちくる?」と温かい言葉をかけてしまう。
火は吹けるし、魔法だって使えて、世界を終わらせられるような強いドラゴンが、メイドに変身して、身の回りのお世話をしようと恩返しに来る。
だが、メイドには向いてないみたいで、食事に自分のシッポを出したり、火力が弱いからと、コンロに火を吹いて、コンロを壊してしまったり。
でも、毎日失敗しながらも、大好きな小林さんにせっせとご奉仕している姿が最高です。
「クリスマスって何?」
「キリストの誕生日だよ」
「えっ・・・あいつの息子の・・・」
など、神とか神話とかへのツッコミも入ってきます。
下のを見て笑えたらオススメです。
また、一部サンプルが読めるので、是非どうぞ
【亜人ちゃんは語りたい】第6回 おすすめの漫画【ペトス】
表紙の子が可愛かったので購入した作品です。
この作品は、今まで紹介した突発的に面白いギャグが出るものと違い、1話読んでシミジミと「面白かったなぁ」「可愛かったなぁ」となるタイプです。
なので、今回の画像は突発的に面白いところは載せられませんが、読んで興味が出たら、オススメです。
バンパイアの小鳥遊ひかりが無邪気でワイワイしてるのと、
サキュバスの佐藤早紀絵先生が、相手を催淫しないように悶々としてるのが面白いです。
内容としては、
世の中に「亜人(サキュバス、バンパイア、デュラハンなど)」と呼ばれる特別な体質をもつ人間がいることがある世界(現代っぽい)。
近年では亜人に対する差別が少なくなったが、まだまだ、偏見もあり、亜人というものはデリケイトな存在となっている。
主人公の高橋鉄男は、高校の教師で、大学の時に亜人の研究(会ってみたかったから)をしたかったが、できなかった。
すると、新入生や赴任してきた先生に亜人がいて、見るどころか、話すこともできるようになった。
亜人に興味津々で偏見もなく、好意を持って接していたら、亜人の方から懐いてきて、色々と悩み相談を持ってきたり、頼られたり、教師として嬉しい状況に。
亜人と言えども、人間と同じような悩みを抱えていて、先生に相談したり、仲間で協力して解決しようとしたり、学園マンガとしての内容の方が多いです。
亜人=個性が強い っていう設定なんだと思います。
萌え系人外モノではなく、癖の強い生徒と先生の交流を描いた作品です。
一部試し読み(4話まで)ができます。
亜人ちゃんは語りたい « ヤングマガジン公式サイト『WEBヤンマガ』